虫歯の予防について(酸編1)

みなさんこんにちは。

勝沼歯科医院の勝沼智彰です。

8月になり本格的な夏到来ですね!

熱中症対策をしながら暑い夏を乗り越えていきましょう!

 

さて!前回に引き続き今回も「虫歯予防について」深掘りしていきたいと思います!

今回のテーマは「酸」についてです。

虫歯を語る上で「酸」は重要なキーワードになってきます。

まず歯が溶ける疾患には以下の2つがあります。

1う蝕(虫歯):細菌が糖を代謝して産生された酸によって歯が溶ける

2酸蝕:飲食物などに含まれる酸が直接歯を溶かす

お気づきでしょうか。いずれも歯を溶かす直接的な原因になっているのは「酸」なのです!

2つは別々の疾患として扱われますが、私たちが日常的に摂取している飲食物には、糖と酸が一緒に含まれているものがたくさんあり、私たちの歯はう蝕と酸蝕の危険に同時にさらされていると言えます。

つまり、虫歯の進行には砂糖の含まれる物と酸の含まれるもの両方に対して対策をしていく必要があります。

 

ここで酸に対する基礎知識(小学校の理科の授業を思い出してください!笑)

酸性を表す単位をpH(ペーハー)と言います

このpHが小さいと酸性度が高いと言うことになります!

つまりpHの低い食べ物、飲み物ほど虫歯や酸蝕のリスクが高いと言うことになります。

ここに糖が加わると、、、さらにリスクが高くなるということです。汗

一般的な食べ物飲み物のpHは以下のようになります↓↓↓

 

レモン 2.3

コーラ 2.7

ワイン 3.2〜3.4

グミ 4.0

りんごジュース 4.1

スポーツドリンク 4.4

ヨーグルト 4.6

炭酸水5.6

コーヒー 6.0

牛乳 6.8

緑茶 6.9

 

虫歯になる境界ライン(臨界pH)は以前のブログでも書きましたが

5.5です!(フッ素を塗っている場合は4.5)

つまりpHが5.5以下の飲食物は歯を溶かすリスクがあるということです。

さらに、砂糖が大量に含まれているものはもっとリスクが高くなります。。。

逆にpHが5.5以上で砂糖の含まれていない飲食物は虫歯のリスクが低いものになります!

そしてこの中に実は例外の食品もあります。

それは「ヨーグルト」です。

実はヨーグルトはpH4.6で境界ライン(臨界pH)を超えています

しかしヨーグルトを食べても歯は溶けません!

これは濃い塩水に塩がなかなか溶けないように、カルシウムとリン酸を多く含む液体には歯が溶けにくくなります。

ヨーグルトも同じ原理で歯が溶けないのです。(砂糖が入っているのは×)

しかし大抵の酸性飲料は歯が溶けやすい環境に作用してしまう特徴がありますので注意が必要になります。

 

次回は酸蝕症についてもう少し詳しく書かせていただきます!