矯正治療とは
矯正治療とは、叢生(八重歯、乱杭歯、でこぼこ)、出っ歯、受け口など、乱れた歯並びや、かみ合わせをキレイに整えて、口元の見た目を美しく健康的にすることに加え、良く噛め、良く発音できるなど様々な機能の向上も目的としています。
また、整った歯並びやかみ合わせは、むし歯や歯周病になることを防ぎ、健康増進のための一助となります。
口元にコンプレックスを抱えている方にとっては、綺麗に整った歯並びは自信となり、容姿をがらりと変え、明るく、前向きな性格をもたらしてくれるかもしれません。
歯並びが悪いといけないの?
歯並びが良くないのは、「病気」ではありません。
しかし、綺麗な歯並びと比べると、色々な障害が起こりやすいのです。
例えば・・・
審美的障害 見かけが悪い(コンプレックス)
咀嚼機能障害 食べ物をうまく噛めない
発音障害 言葉がはっきりしない
むし歯、歯周病 歯を磨きにくいため、むし歯、歯周病、口臭の原因にもなる
心理的発達障害 上記障害による心理的苦痛がある
悪い歯並びの原因は?
遺 伝
不正咬合の原因は患者さんそれぞれに千差万別ですが、ひとつには遺伝的な影響があります。歯の大きさと顎の大きさのバランス、また出っ歯、受け口などご両親やご家族がそうであれば、お子さんもそうなる傾向にあります。
食べ方
やわらかい物ばかり食べていると、顎が十分に発育しないため、顎と歯の大きさのバランスが悪くなり、その結果小さい顎に大きな歯が並びきれずに凹凸の歯並びになります。
くせ
幼児期に指しゃぶりを長く続けていると、出っ歯や開咬の原因になることがあります。 また、口呼吸などはいつも口を開けているので、歯を唇で押さえる力が弱くなって、口の周りの筋力のバランスが崩れ、受け口や出っ歯の原因になります。
むし歯
乳歯のむし歯を放置していたり、交換期よりも早い時期に抜歯をしてすき間ができていたりすると、永久歯が正しい位置に生えてこられず、歯並びや噛み合わせに影響します。
人間の進化
最近、日本人も足がすらりと長くなって、顔も小顔でかっこよくなってきています。小顔は見た目にはいいですが、顎が小さいため歯が並びきれず、凹凸になってしまいます。
歯並びの種類
叢生(八重歯、乱杭歯、でこぼこ)
歯が重なり合って生えている状態を叢生といいます。八重歯や凹凸の歯並びのことです。原因としては歯が非常に大きいか、顎が小さいことが考えられます。この場合、歯磨きが非常にしづらい為、むし歯や歯周病になりやすいです。
上顎前突(出っ歯)
上の歯が前に出ているかみ合わせのことです。前歯が飛び出ていて口が閉じにくかったり、笑うと上の歯ぐきが見えやすくなります。上の歯が出ていると、噛み合わせが深くなり、顎の具合が悪くなる場合もあります。
前歯が出ているため、乾燥しやすく、それは歯周病のリスクや呼吸器系の病気の原因になります。早めの治療をお勧めします。
下顎前突(受け口)
下の歯が上の歯より前に出ているかみ合わせのことです。受け口は下顎が大きすぎるか、上顎が小さいことが原因ですが、分泌系の病気が関係している事もあります。
軽度の場合は一般の矯正治療で改善されますが、症状の強い場合は手術の併用が必要になる場合もあります。
開咬(かいこう)
上下の歯をかみ合わせても、前歯がかみ合わず隙間ができるかみ合わせのことです。前歯がかみ合っていないため麺類などを前歯で咬みきれません。
指しゃぶりなどの癖、舌癖(食べ物を飲み込む時に舌が前歯の間から出る)、呼吸器系の病気が原因です。
矯正治療の5つのメリット
1. 顔全体が明るくキレイになります!
歯並びのコンプレックスを解消することで、「表情が変わった。明るくなった」と言われることが多くなり、キレイになります。
2.一生自分の歯を使うという気持ちが強くなります
ご高齢になってから、「もっと歯を大切にしておけば良かった」と悔やまれる方が多いものです。しかし、矯正治療を受けられることで、自然と歯を大切にする気持ちが生まれます。
また、かみ合わせが整うことで、咬む力のバランスがとれるようになり歯が長持ちします。
3.大きな口で笑える、また、笑う時に手で口を隠す必要はありません!
笑顔に自信がもてるようになり、人目を気にする必要がなくなります。
心から笑えるので、キレイになる、健康になる、という効果もあります。
4.しっかりした歯磨きの習慣がつきます!
矯正装置がついている間は歯磨きが難しくなります。そんな中でも頑張って磨こうとする為、歯磨きも上手になります。
5.むし歯や歯周病に対して抵抗力のある歯になります!
歯並びが良くなることでセルフケアがしやすくなり、良い状態を維持しやすくなります。結果として、むし歯や歯周病になりにくくなり、口臭の悩みがなくなり、歯医者さんに通う回数も減っていきます。
勝沼歯科医院の矯正治療
当院の矯正治療はなるべく抜歯をしない矯正を主体としております。
本来必要がない歯なんてありません。特に日本人の場合、物を食べるためにすべての歯があることはとても大切です。
また矯正治療は見た目の綺麗さだけを良くすることが目的ではありません。食べる事をはじめ、しゃべる事や身体のバランスを保つ事など様々な機能に関わるかみ合わせ。それらの機能と見た目の綺麗さ両方のバランスを取る事が大切です。
では、抜かずに歯並びを綺麗にするためにはどうしたらよいのでしょうか? デコボコな歯をきれいに並べたり、出ている歯を引っ込めたりするためには、どこかに隙間を作ることを考えなくてはなりません。それが、歯を抜いてできた隙間を使って並べるのか、別の方法で隙間を作るのか、の違いです。当院では歯を抜かないで隙間を作り、歯を並べていく方法で矯正治療をおこないます。隙間を作るには・・・
(1)奥歯を後ろに移動する
一番奥の歯を、さらに後ろに移動させます。もちろん奥に移動させる量には限界があります。
(2)歯列(しれつ)を横に広げる
狭くなった歯列の幅を横に拡げます。歯はあごの骨の上に乗っかっていますので、あごの骨の幅以上には拡げられません。
(3)歯と歯の間を間引く
(1)(2)だけでは歯が並びきらない場合、歯と歯の間の部分をわずかに削り、歯並びに隙間をつくります。そして、その隙間を利用して歯を並べます。歯の表面のエナメル質であれば削った後に研磨することで、虫歯や知覚過敏になることはありません。この方法を行う場合は患者様の了解を得たうえで行います。また虫歯予防に万全を期すためフッ素も塗布します。
(4)抜歯する
歯を並べるためのスペースが大幅に足りない場合、必要な隙間をつくるために最も適切な部位の歯を抜きます。そうすることでより早く歯並びを整えることが出来ます。
※当院は抜歯をしないで矯正治療を行っていくことを主体にやっておりますので、
通常は上の(1)と(2)の方法を併用して行います。
治療手順
STEP1
各種検査
矯正治療を始めるには、様々な精密検査が必要になります。レントゲン検査や歯型取りをしてそれを基に診査診断をします。口の中の写真や顔貌の写真も撮影します。
STEP2
カウンセリング
前回の精密検査をもとに治療方法、費用、期間などの治療計画をご説明いたします。その上で患者様のご希望を加味して最終的な計画を決めていきます。
STEP3
矯正治療前の準備
矯正治療装置を装着すると、その周囲には食べかすなどの汚れが残りやすくなります。したがって歯ブラシによるセルフケアをできる事が重要になってきます。そのための指導を予めさせて頂きます。むし歯がある場合は先に治療を行います。また診断の結果、歯を抜くことになった場合は、このときに抜歯することもあります。(治療方法によっては途中で抜く場合もあります)
STEP4
矯正装置の装着
通常は上下とも裏側に装置を付けます。歯を並べるために必要な隙間が出来た段階で、表にも装置を付けます。実際に歯の内側に付ける装置です。この装置は、人によって若干形が異なります。
STEP5
歯の移動
歯の移動期間については、患者様の歯並びや骨の状態にもよりますが、歯を抜かずに行う場合成人で約4~5年、小児で約1~3年かかります。調整は3~4週間に1度になります。
STEP6
保定
歯を移動させた位置で骨が安定するまで、1~2年間、保定装置という歯を止めておく装置を入れます。保定装置のチェックは2~3ヶ月に1度です。
目立たない!矯正治療
「矯正治療といえば、歯に大きな金具と針金をつけてやるもの。」
その見た目から、矯正治療を受けることに抵抗があり、なかなか踏み切ることができない方も沢山いらっしゃるのではないでしょか。
近年、そんなイメージを覆す、目立たない矯正治療が注目されています。
今までの金属に変わって、このような白いタイプの装置だと・・・
矯正装置が目立ちません。
従来のタイプと目立たないタイプとの比較
矯正治療は他の歯科治療と比較し、治療が長期にわたります。
治療中の見た目がネックとなり、矯正治療に踏み切れなかった方も、これならいかがでしょうか?
歯並びは一生あなたと関わります。
「できることなら綺麗な歯並びにしたい」
そう悩まれているあなたが、治療に踏み出す一助になれば幸いです。
※なお、ケースによっては適さない場合あります。詳しくは診察時に御相談ください。
小児の矯正
もし、お子さんの歯並びが気になったら・・・
迷わずご相談ください!
「歯が重なり合ったり、ねじれて生えてきている部分がある」
「歯と歯の間に隙間がなく、窮屈そう」
「永久歯が変なところから生えてきて、歯並びがガタガタになってきた」
「受け口の家系だが、子供もならないか心配」
それに気が付いた時がご相談のタイミングです。
お子さんの成長は本当に早いですよね。お口の中の状態も日に日に変化していきます。ですから「あれ?なんか歯並びがおかしいな」と思っている間にも、その状況はさらに進んでいきます。反対に、発育途中の段階では歯の位置や噛み合わせを理想的な位置に誘導しやすいので、矯正治療を始めるのに最適な時期だともいえます。
小児矯正のメリット
1.治療が大掛かりにならずに済む
治療を開始する時期やそのときの状況にもよりますが、ブラケットやワイヤーという表側の見える部分につける装置を使わずに、簡単な装置だけで治療可能な場合もあります。その場合、治療費も一般の矯正をするよりも安価で済みます。
2.歯を抜かなくて済む
勝沼歯科医院では一般の矯正治療も極力歯を抜かずに行いますが、早い段階で矯正治療を始めることで、より抜かずに済む可能性が高くなります。
3.歯並びが綺麗 は一生の財産になる
もしも歯並びが悪いまま大人になったとしたら、そのお子さんは歯並びにコンプレックスを持つかもしれません。その時点から矯正治療を始めるとなると、期間も長く、費用も大きくなります。なにより矯正治療の期間中は装置をつける必要があるので、仕事を始められていたりすると、それ自体に抵抗があるかもしれません。
早めに矯正治療をすることで、それらの問題はすべて解決されます。年頃になったとき、きっと歯並びに自身が持てるでしょう。
また綺麗に並んだ歯はむし歯や歯周病にもなりづらく、お口の一生の健康を守ることにも繋がります。
矯正治療を受けた患者様の声
[I.K.様 女性 24歳]
矯正について分からない事だれあけで、特に大人になってからの矯正は大変だと聞き、最初は不安だったのですが、先生や衛生士のみなさんが治療について毎回丁寧に分かりやすく説明してくれたので、安心して治療を受ける事ができました。
心配だった痛みもほとんどなく、矯正期間も長く感じずに、あっという間でした。
矯正中は虫歯になりやすいため、不安だったのですが、毎回口の中を綺麗にしてくれたので、とても安心でき、うれしかったです。治療費についても、これからの事を考えると、そんなに高くないと思いますが、保険がきけばもっと気軽に治療を受ける事ができて、いいのにとも思いました。
歯並びが良くなって、健康面でも精神面でも満足できて、本当に良かったなと思いました。このままの状態を保っていける様に、油断せずにケアしていきたいと思います。
[R.N.様 女性 30歳]
学生の頃から気になっていたのですが、料金や期間を考えるとふんぎりがつきませんでした。人は口びるにかくれたあまりわからないと言うのですが、その悩みは消えず、益々矯正治療を受けたい気持ちが強くなっていきました。
そこで、虫歯でお世話になっている勝沼さんで矯正をしていると聞き、相談して治療をお願いすることにしました。
最初は歯を抜いたり、装置が痛かったり、歯みがきもすごく大変でした。しかし、きれいになった歯をみると、すごく良かったと思います。
また、以前より歯を大切に考えるようになりました。私からアドバイスできる事は、すごく、長い治療期間を考えると、信頼できる歯科選びが重要だと思います。私は、先生やスタッフの方に恵まれ、最後まで不安もなくできたと思います。
<<・・・・・・院長のコメント・・・・・・>>
通常、このような症例では4本とも小臼歯を抜歯して前歯を並べる方法が取られますが、勝沼歯科医院では抜かない矯正テクニックを応用することにより、親知らずを抜いただけで、他の歯は抜かずに全体的に奥歯をバックさせ(奥歯をバックさせるには時間がかかります)、噛み合わせを修正することが出来ました。
始めは内側から出来るだけのことを行い、最終的に外側から整える方法を取ることにより、矯正装置を入れている煩わしさの期間を最小限に出来たものと思います。内側からの治療に6ヶ月。外側からの治療に1年3ヶ月かかりました。【計1年9ヶ月】
歯並びが良くなったことによりメインテナンスも行き届き、歯肉も大変キレイに改善されました。
よく頑張りましたネ!
[M.K.様 女性 17歳]
別の所で診てもらった時、これは完全に抜いてやらなければ治らない、と言われた受け口が一本も抜くことなく、モデルの人のようにすっかり綺麗に並んだのでビックリ!!
[S.S.様 男性 19歳]
骨切りかもと言われていた下顎も親知らず以外抜くことなく、綺麗に並んだので、一生懸命通った甲斐があった。
[O.T.様 女性 29歳(久喜市在住)]
アゴが右にずれていた歯並びを矯正していただき、噛み合わせを修正してもらったら、顔の吹き出物も治り、ずっとできずに諦めかけていた子供まで生まれ、とても幸せです。先生にも言われましたが、何が関係しているのかなあ、と思いました。有難うございました。