みなさん、こんにちは。
勝沼歯科医院の川口です。
今回はタバコと歯の関係性についてお話ししていきたいと思います。
ところで、もしも次のような説明を受けたら、みなさんはどうしますか?
この薬は◯◯ですが、副作用としては、
①肺がんにかかる率が7倍になります
②喉頭がんは33倍
③心筋梗塞には3倍かかりやすく
④歯周病には5倍かかりやすく
⑤寿命が10年短くなります
みなさんは、こんな薬を飲みますか?
実は、この薬とはタバコのことです。
タバコは非常に有害な薬物であり、吸っている本人だけではなく、周囲の人たちの体にもたいへん大きな害を及ぼします。
そしてタバコは歯周病の最大の危険因子です。
タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる作用があるため、歯肉に炎症を起こしていても出血が抑えられ歯周病の症状の1つであるプロービングによる出血が隠されてしまい、気づかないうちに進行してしまうことが多いのです。
さらに、歯周治療をしても非常に治りにくいのです。
ニコチンは歯根面を覆っているセメント質とよく結びつく性質があるため、せっかくスケーリング(歯面に付着した沈着物を機械的に除去する治療)などを行っても、喫煙が継続していると、この治療の術後にニコチンがただちに歯根面に結合してしまい、歯周治療の効果が台無しになってしまうのです。
最近ではアイコスを吸う方も増えていますが、アイコスにもニコチンは含まれています。
タバコに変わりはありません。
タバコは全身にもお口の中にも、悪い影響しかありません。
緩やかな自殺といっても過言ではありませんね。
この機会に喫煙者の方は、禁煙を考えてみてはいかがでしょうか?