口腔ケアでインフルエンザに罹りにくくなる!?

みなさんこんにちは!勝沼歯科医院の勝沼隆之ですです!
暖かい日が続いていましたが、今日明日はぐっと気温が下がるようですね。
そして、インフルエンザが猛威を振るっています。
例年よりもだいぶ早い流行ですが、みなさんは大丈夫ですか?

さて、インフルエンザといえば、
「口腔内が清潔だとインフルエンザにかかりにくくなる」
ということをご存じですか?
東京歯科大学名誉教授奥田先生らの研究1)によると、
適切な口腔内ケアを行なっていたグループとそうでないグループとでは、
なんと!10倍もインフルエンザの罹患率に差がついたとのことです。
この研究はデイケアに通う65歳以上の高齢者を対象に行われました。
同じ環境にいながらも、
適切な口腔ケアが行われていた人達はそうでない人たちの
10分の1しかインフルエンザに罹らなかったなんて
驚きの結果です。

反対に考えると、
いくらマスクや手洗いで予防をしたとしても口腔内が清潔に保てていなければ、
インフルエンザに罹るリスクが著しく増加する。 
とも考えられます。

さらに!仮に適切な口腔衛生状態が保たれている人は、
インフルエンザに罹ったとしても、
症状が軽度であったという報告もあります。

口の健康がそれほどまでに、インフルエンザ罹患率に影響を及ぼすなんて、びっくりですね!

実はこれ、コロナウイルスについても同じことが言えます。
口腔内の衛生状態がコロナウイルスへの罹患率や重症化率に影響を与えるだろう
ということが明らかになっております。

それ以外にも
2022年の厚生労働省の調査で日本人の死因第5位である「肺炎」、
その中でも特に誤嚥性肺炎は、
口腔衛生状態を良好に保つことで、感染リスクの大幅な軽減の可能性が示唆されています2)。

これは何も高齢者の方に限らず、
小さなお子さん
学生さん
妊婦さん
子育て中のお母さん、お父さん
働き盛りの方
疲労で体力が落ちている方。。。
全ての方に同じようなことが言えると考えます。
これらのウイルス感染症は、時に命の危険をも脅かします。

更なる予防法として、
普段している口呼吸や鼻呼吸など、
呼吸の仕方も風邪やインフルエンザの罹患率に関連していると言われています。

歯ならびを矯正することで普段の呼吸に好影響を与えることもあります。

当院では、主に小児を対象に舌や口周りの筋肉を正しく使えるよう、トレーニングをおこなっております。
是非この時期は親御さんも一緒にやってみてくださいね!

今週末からはグッと気温も下がり寒くなるようです。
冬に先立ち、大人も子供も口の中を清潔にして、これからの時期を健康に乗り切りましょう!

口腔ケアに口周りの筋肉のストレッチやトレーニング、
より健康的な口腔内にしていくため
そのお手伝い、喜んでさせていただきます⭐︎

参考文献
奥田克爾ほか:平成15年度厚生労働省老人保健健康増進等事業,口腔ケアによる気道感染予防教室の実施方法と有効性の評価に関する研究事業報告書,地域保健研究会,東京,2004.
米山武義:誤嚥性肺炎予防における口腔ケアの効果 日本老齢医学会雑誌 2001