みなさん、こんにちは。
勝沼歯科医院の川口です。
今日は年齢を重ねるにごとに変化するお口の変化についてお話ししていきます。
40歳以降は働き盛りで歯科医院へ行く時間がなく、歯周病などで歯を失う人が増えてきます。
手遅れになる前に、年に1〜2回は定期検診を受けることが大切です。
歯周病は静かに進行します。
歯茎の腫れや出血だけでなく、細菌によって歯を支えている顎の骨が溶ける恐ろしい病気です。
自覚症状がほとんどなく、気づいた時には重症化していることが多いです。
年齢とともに歯が抜ける人が多いのは事実ですが、これは老化現象ではありません。
実は成人が歯を失う原因のナンバーワンは歯周病なのです。
40〜69歳では80%以上の人に歯周病をはじめとする歯茎のトラブルが認められます。
歯周病の原因には、お手入れ不足だけでなく、生活習慣も関係があります。
そして、もう一つ気をつけなければならない病気が根面う蝕です。
根面う蝕とは、歯周病や加齢などで歯茎が下がり、歯の根っこの表面が露出したところにできるむし歯です。
根面は非常にもろく柔らかいので、露出した途端にむし歯ができることがあります。
また、神経までの距離が近いため、治療の際に神経を取らなければならなくなることもあります。
むし歯や歯周病を防ぐには
★フッ素入りの歯磨き粉、洗口剤の使用
★時間ブラシやデンタルフロスの併用
★歯科医院で定期的なクリーニングを受ける
★適切な力加減で歯磨きをする
★食生活の改善
★唾液量が少なく、乾燥がある場合は水分をこまめに補給し、唾液腺マッサージで唾液の分泌を促す
女性の場合は閉経すると女性ホルモンの減少によって骨の密度が急速に減るため、骨粗鬆症にかかりやすくなります。
これは顎の骨に影響を与え、歯周病の重症化にも繋がると考えられています。
骨粗鬆症の予防のため、カルシウムのほか、ビタミンDやビタミンK、タンパク質を摂取し、適度な運動を心がけ、骨を丈夫にしましょう。
骨粗鬆症の治療薬にビスフォスフォネート製剤というお薬があります。
この製剤を服用中に歯科治療を受けるとまれに顎の骨が腐る、炎症を起こす等の報告があります。
安心して骨粗鬆症治療を始められるように、先に歯科治療を終わらせておきましょう!
また、お口の乾きを改善するために唾液腺マッサージも良いでしょう。
痛くない程度の力で優しく押しましょう。
起床時・食事前・就寝前が効果的です。