ステファンカーブを意識して虫歯予防

みなさんこんにちは勝沼歯科医院の飯田です。
最近は春の陽気で暖かい日が増えてきていますね!それと共にやってくるのが花粉!!
毎日くしゃみと鼻水との戦いです(汗)
ただ桜が咲く季節で街が活気がでて良い季節です。満開の桜を見ながら呑みたいものです。

 

 

さてお話しは変わりますが今回のテーマである【ステファンカーブ】皆さんはこの言葉を聞いたことはありますか?
ステファンカーブとは?
人のお口の中のpH (ペーハー)というものの変化を表したものです
pH とは酸性とアルカリ性の度合いを表し、毎日お食事するたびに変化します。

 

虫歯と唾液
普段のお口の中はpH 7の中性で保たれています。ただお食事したり甘い飲み物など飲むとpH は酸性に傾きます。
そのpH が⒌5になると酸性になり人の歯は脱灰(だっかい)します。
脱灰は歯の表面のミネラルなどが溶け出してしまうことです。脱灰し続けてしまうと虫歯につながります。
しかし人の体は酸性に傾いたら戻す力があります。それが唾液です。
唾液は中性に戻す力と溶け出したミネラルを修復する力があり、それを再石灰化と言います。

 

脱灰は数分で行われるのに対し再石灰化は20分から1時間ほどかけて戻ってきます。
そこで常にダラダラと食べたり飲んだりすることで再石灰化が追いつかずに脱灰し続けることで結果、虫歯につながります。
更にミュータンス連鎖球菌といわれる虫歯の菌は砂糖(ショ糖)が大好物です。ショ糖を摂取することでネバネバしたものを作り歯の表面に菌がつきやすい環境を作り
その中で酸を作り出します。
一方でキシリトールなどの代用甘味料を使ったものであれば虫歯菌のエサになりにくいので代用甘味料などを選んだり飲み物も無糖のものを選択することで
お口の中が酸性に傾きにくくなります。
ここまで長くなりましたが
虫歯のリスクを減らすためのポイント3つ
⒈間食の回数を減らすこと
間食や甘い飲み物の摂取回数が多いことで脱灰する時間が増えるため回数を減らすことで再石灰化する時間を作ること
甘い飲み物ばかりではなく無糖のものを選択する。
⒉唾液を増やすこと
唾液が少なく乾燥していると唾液による自浄作用や抗菌、殺菌効果も少なくなるため虫歯のリスクが上がってしまいます。
よく噛んで食べたり唾液腺マッサージで増やすことも大切です。
⒊プラーク(菌の塊)
菌が酸を出す為、減らすこともそうですが歯の表面が汚れに覆われていると再石灰化の妨げになるので歯磨きでしっかりと落としましょう。
虫歯の原因は1つではなくいくつかの条件が重なることで起こります。
ぜひ歯科検診で自分のリスクを知ってお口の健康を保つお手伝いをさせてください。