誤嚥性肺炎

 

皆さん、こんにちは。

 

勝沼歯科医院の恵です。

 

 

 

本日は誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)についてお話したいと思います。

 

皆さんは誤嚥性肺炎をご存知でしょうか?

 

 

 

現在、肺炎は日本の死亡原因の第3位となっており、肺炎で亡くなる方の多くは75歳以上の高齢者です。70歳を超えると急激に増加するとされています。その一因となっている肺炎に《誤嚥性肺炎》があります。

 

 

 

誤嚥性肺炎とは・・・

 

物を口に入れると通常であれば、「食べ物や唾液を認知して口から取り込み、食道を通って胃へと運ぶ動作」これを嚥下といいます。一方誤嚥とは、「食べ物や唾液が、食道ではなく気管や肺に入ってしまうこと」です。咽頭蓋が気管に蓋をして唾液や食べ物が食道へ流れるようになっていますが、高齢者は飲み込む機能の嚥下反射や咳をする力、咳反射が低下するために誤嚥を起こしやすくなってしまうのです。

 

そうすると、口腔内の細菌や逆流した胃液が誤って肺に入ることがよくあります。菌を排除する白血球に力がないと気管支や肺で細菌が増殖し菌が感染して肺炎を起こします。それが誤嚥性肺炎です。

 

また、食事をしていなくても、口腔内では粘膜の老廃物、痰などの汚れは溜まります。歳をとるにつれ、唾液の分泌量は減少するため、結果として細菌が増加し誤嚥性へのリスクは高まります。

 

食事中のむせ、常に喉がゴロゴロ鳴っている、唾液が飲み込めない等は疑わしい症状です。

 

 

 

  • 誤嚥性肺炎を予防するためのポイント

 

  1. 口腔内ケア

    プラークが残りやすい歯と歯肉の境や歯と歯の間にも注意をして、丁寧に歯磨きをする。

    誤嚥が疑われている場合は、できるだけ状態を起こして唾液をふき取りながら磨きます。吸引器や吸引歯ブラシがある場合はより効果的!!

  2. かかりつけ歯科医院への定期的な通院

    歯ブラシが届かない歯周ポケットを機械を使って清掃。

    定期的に歯科医院に通院することにより、

 

    • 歯周病の予防・早期発見・早期治療が可能に☆

 

  1. 自分のお口で食事を楽しむ

    口腔ケアも大事ですが、唾液の分泌を活発にするためにもお口で食事する事が大切なのです。

    高齢者の1番の楽しみは食事です。よく噛んで食べ物の味を楽しむ喜びは年をいくつとっても変わらないものですよね。しかし、現状では高齢者の多くの方は軟飯・ソフト食・ペースト食・ミキサー食など介護職しか摂れず低栄養に陥っていることが問題になっています。普通食を美味しく食べるためには、義歯を使用している人は義歯の調整と共に

    咀嚼のリハビリを行うことが大事です。唾液をしっかり出す練習をすれば、固形食を食べてもむせらない嚥下ができるようになり、栄養価が高くて美味しい食事を楽しめるようにもなります。

     

    また、点滴などで栄養を摂取している場合は口腔環境が悪化している事が多いので食べる訓練の前に歯科治療と専門的な口腔ケアが必要となります。

     

     

     

     

    私自身、肺炎と聞き、ここまで食事や口腔ケアに影響のあるものだと知らず今回初めて詳しく知ることができました。

    命にもかかってくる誤嚥性肺炎を予防するためにも

    普段から、歯ブラシなどは日常生活で取り入れていることだとは思いますが、少しでも意識を高めて、口腔ケアの大事さを高めていっていただければと思います★