NEW 世界一罹患率の高い病気 歯周病☆ ~その治療法 歯周外科編3~

みなさん、こんにちは。

勝沼歯科医院の勝沼隆之です。

 

2019年もあっという間に1ヶ月が過ぎ、2月に突入しました。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

 

少し遅くなってしまいましたが、勝沼歯科医院では毎年新年の抱負をスタッフ全員が掲げます。

今年は四字熟語でしたが、私は「飲水思源」を今年の抱負として掲げることにしました。

中国の故事成句らしく、「井戸の水を飲む際には、井戸を掘った人の苦労を思え」という意味で「物事の基本、本筋を忘れてはいけない」という戒めと「他人から受けた恩を忘れてはいけない」という戒めの語であるとのことです。

 

当たり前のように行っていること、使っているものも、そこに至るまで様々な人の苦労があり手がかけられてきたわけですよね。

そして私たちが行っている医療も一つの治療法をとってみても、先人たちが何十年の歳月をかけ研究と実践を繰り返し、改良を加えながら確立されてきたわけです。

なんのためにこの治療法は生まれたのかも含め、何のため誰のために今この治療を行うのか、それを今一度しっかりと考えながら日々の診療にあたってまいります。

そして、今自分がこうして働けていることにも、様々な助け、支えがあるからこそです。

感謝の念を忘れぬよう、この一年を過ごしていきたいと思います。

 

さて、前回の豆知識ブログでは歯周外科治療についてお話をさせていただきましたが、

ではこの歯周外科治療、どなたにも受けていただくことが可能な治療なのでしょうか。

 

歯周外科治療はその名の通り外科的な治療です。

観血的な治療(出血を伴う)ですので通常の歯科治療よりも身体への侵襲も大きくなります。そのため、全身疾患を抱えられている方や口腔内に問題のある方は歯周外科治療が行えないことがあります。

 

歯周外科治療を受けていただくためには術前に以下の条件を満たしていることが必要となります。

 

1.患者さんの全身状態が良好なこと

歯周組織も体の一部です。著しく体力が低下している状態や、全身疾患を抱えている場合には歯周外科治療を避けなければなりません。例えば血糖コントロールが不良な糖尿病患者の方などです。

 

2.患者さんの口腔衛生状態が良いこと

歯周外科治療は歯周病を治すために非常に有効な方法です。しかし間違えてはならないのは「一度治したらもう安心。二度と歯周病になりません。」というわけではないのです。

歯周外科治療をしようとも患者さん自身のプラークコントロールが悪ければ歯周病は当たり前のように再発します。いいえ、むしろ歯周外科によって一時的に傷ついた歯周組織はそこが完全に治癒するまでには一定の期間が必要であり、その間は細菌に対しての防御が弱くなります。この時期にプラークコントロールが不良だと歯周病は一気に再発し進行します。そのスピードは歯周外科治療をしなかった場合の約10倍!

 

プラークコントロールが悪い場合、歯周病に対して何も治療をしなかった場合よりも10倍のスピードで悪化するのです

 

せっかく治療を受けたのにです。

 

これは歯周外科治療に限ったことではありませんが、歯周病治療には何よりもプラークコントロールが大切だということが分かりますね。

 

3.患者さんの同意を得られていること

これは当たり前のことかもしれませんが・・・

治療に先立ち、現在の病状とそれに対しての治療法について説明をさせていただきます。

それを理解していただき、同意を得られた場合にのみ歯周外科治療を行います。

ですから、治療についての分からない点、不安な点等がありましたら遠慮なさらずお聞きください。

 

4.喫煙していないこと

歯肉には毛細血管と呼ばれる細い血管が網の目のように張り巡らされており、そこから酸素や栄養の供給をしています。ニコチンには強力な血管収縮作用があり、この毛細血管を収縮させ血流を悪化させます

また一酸化炭素は身体の免疫細胞の活動を著しく低下させます

これらを筆頭に様々な有害物質の相乗作用によって歯周病は悪化しやすく、そして治療してもその結果が得づらくなります。

それでも、歯周病の主原因であるプラークコントロールさえしっかりしていれば、歯周外科治療後長期的には良い結果が得られるでしょう。

ただし、再生療法だけはそうはいきません。歯周外科治療の中には歯周組織再生療法と呼ばれる術式があります。その名の通り失われた歯周組織を再生させることを目的に行う治療ですが、この治療は喫煙者の方と非喫煙者の方とでは治療結果に大きな差が生まれます。

喫煙者の場合、再生療法はまず望んだ結果が得られません

そのため、当院では喫煙者の方に再生療法は行っておりません。

 

以上の条件を満たされている場合のみ、歯周外科治療を受けていただくことが可能となります。

 

もしも、全身疾患等で歯周外科治療が受けられなくても・・・

そんなに心配なさらないでください。

歯周外科以外での治療法を一緒に相談させていただき、決めていきましょう。

必ずその方にとって最善の治療方針の提案をさせていただきます。

 

次回は歯周外科治療の種類についていくつかお話させていただけたらと思います☆

 

寒い日が続き、インフルエンザが猛威を振るっていますね。

みなさんもどうぞご自愛くださいね。