免疫について☆

みなさん、こんにちは。

勝沼歯科医院の勝沼隆之です。

 

3月に入りましたね。今日は寒かったですが、ここ最近は暖かい日も増えてきました。

そして、日も長くなりましたね!

診療中、ふと外に目を向けると、それを実感します。

 

さて、新型コロナ陽性者の人数もだいぶ減少してきていますね。

感染や免疫について、これまでに例を見ない程関心が高まっている昨今ですが、今日はちょっとそこに関連するようなことを書かせていただこうと思います。

 

免疫は、病原菌やウイルスが体内に侵入してきたとき、それに抵抗したり、あるいは抗体を作って発病を防ぐ働きのこと指します。この能力の程度を免疫力と呼んでいます。

 

免疫には主に血液の中の白血球が関係していますが、この白血球の能力はおそらく遺伝で大体決まっていて、何かをすることで白血球の能力を飛躍的に向上させたりするということは出来ません。

実際に免疫を高める唯一の手段はワクチンです。ワクチンを接種することで抗体が作られ、そのウイルスに対抗する力がつきます。(但し、ワクチンを接種することにより起こりうるデメリットについても、注意深く考える必要があると私は考えます。)

ですから、持って生まれた白血球の能力は人によってそれぞれだけれども、その能力を最大限に活かすためには、例えば不摂生をしているよりも、規則正しい生活をしている方がより有利なのかもしれません。

そしてもう一つ、この免疫に関わっているのが、常在菌です。

ヒトの体内には100兆もの細菌が共生していると言われております。

 

100兆の細菌の中にはいくつもの種類の細菌がいますが、この細菌達は主にご両親から受け継がれます。

これは人間以外の哺乳類でも一緒です。

例えば、動物の出産後の映像で母親が生まれたばかりの我が子を舐めてあげている映像を見たことはありませんか?

あれは、舐めることにより自分の保有している常在菌を我が子にも分け与えている意味もあるようです。

何故か?

今の時代、人間が母親になる年齢まで生きられないということは少なくなっていますが、自然界では生きる上で様々な危険が伴います。その中で、子孫を残せるだけの健康な体を持って、おとなになるまで生き延びるということは、決して簡単なことではありません。

そこまで生きることさえ出来ない仲間が沢山いるのです。

ですから母親は、ここまで健康で生きてこられている自分自身の常在菌を、これから生きていく子供にも受け渡すのですね。

ヒトの場合、赤ちゃんを舐めまわすということはあまりないかもしれませんが、一昔前は親御さんが一度口に入れ、嚙み砕いたものを子供に食べさせるということが日常的に行われていました。こういうことを通じて、親から子へと常在菌も受け継がれていました。

現在ではむし歯菌がうつるからと、過剰に唾液の接触を避ける傾向にありますが、むし歯は決して細菌の感染からだけでは発症しません(詳しくは現在豆知識ブログで掲載中です)。むしろ生活習慣や口腔衛生管理の仕方が大きく関係します。

その一方で、あまり好ましくない常在菌を受け継がせる可能性もあるということを忘れてはいけません。親御さんの口腔内衛生環境が悪ければ、バランスの崩れた、病気を発症しやすい状態をお子さんに受け継ぐことにも繋がります。

ですから、お子さんのお口の健康を守りたいとお考えであれば、まずはご自身の口腔内環境を整えるということがとても重要です。

そして、良好な口腔内環境は、ウイルスや細菌をはじめとする、外部からの異物に対して抵抗する力にもなります。

 

ご家族皆さんで健康な口腔内を目指しましょう☆